人と関わる、人とつながる。

「ひとりの時間」というものを大切にしてきたけれど、最近は、そうやって閉じていくことよりも、どうやって人と関わっていくかを探っていきたいと思っている。

子育ても、仕事も、そのなかで如何に自分のやりやすい環境をつくるか、ラクで「自分らしく」いられるかを整えていくのは大切なことだけれど、そのアプローチが「閉じていく」方向では、行き着く先は、結局切断なのである。

僕は子どものころから、自分の部屋でひとりで過ごすより、リビングで家族といっしょにいるほうが好きだった。リビングでギターを弾いたり、お菓子を食べたり、テレビを見たりしながら、家族と話したりするのが好きだった。

20代のころは、家にこもって本を読んだり、ネットサーフィンをするよりも、あてもないのに下北沢のまちをふらついて、古本屋やレコード屋さんに立ち寄って、いつもの喫茶店でコーヒーを飲んだりするのが好きだった。たまに、むなしくなるけれど、ひとりでいることもできなかった。ひとりでいるのがさみしかったんだけれど、どう人と関わっていいのかが、わからなかったんだと思う。

子育ても、仕事も、その悩みはつまるところ、「どうやって人と関わっていいかわからない」なのではないか。

ひとりになりたいから、ひとりになっているのではく、人とうまく関われなくて、その関係性を切断することでしか「自分」を維持できなくなって、その結果ひとりにならざるを得なくなっているだけなんじゃないか。

僕は、「ほめほめノート」は、だれかをひとりにするためにつくったわけじゃない。
誰かとのつながりをうまく持てなくなってしまって、「自分と自分」だけになっていって、自分と向き合い過ぎて、しかも自分との付き合いかたもよくわからなくて、苦しくなってしまった人が、もういちど自分や周りの人とつながり直すためのきっかけとして、「ほめほめノート」がそばにあってくれたらうれしいと思っている。

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