波打ち際で考えた

いいことメガネ  2020年09月24日

日々の暮らしのなかにある「いいこと」探しのエッセイシリーズ『いいことメガネ』。
木曜日のテーマは、「ドキドキした話」です。


家の近所には海があります。歩いていくことができる範囲なので、仕事の息抜きに散歩に行ったりします。

砂浜ですが、地形的に海水浴とかサーフィンに適していないエリアなので、あまり人はいません。いたとしても、海釣りをしている人か、犬の散歩をしている人くらいです。なので、気分転換にはちょうどよい場所なのです。

砂浜は並の音しか聴こえません。これなら大きな声を出しても大丈夫だろうと思い、たまに大声で歌っていたりもします。太陽の光を反射させ、キラキラと光りながら揺れる水面に照らされ、風に吹かれながら歌を歌うのは最高に気持ちが良かったりします。

そんな海も、今日みたいな台風の前後だと荒れます。水面は濁り、波のうねりは大きく、高く、激しくぶつかり合って、水しぶきが舞います。

いつだったか、少しだけ波が高いかな?というくらいの日に砂浜を訪れたときのこと。お日様に照らされながら、気分良く波打ち際を歩いていたら、急に大きめの波が目の前で割れました。それまでは、至って普通の波だったのに、突然ぐわっと襲いかかってくるようば波があらわれました。

特段なにもなかったのですが、「自然をなめるなよ」と言われているような気がして、ドキッとしました。

ふだんパソコンばかりみて仕事をしていて、コンクリートの上を歩き、土に触れない生活をしていると、生命として欠けているのではないかという気がしてなりません。自然から切り離れた、文字通り不自然な暮らしです。

たまに砂浜に出かけていって、「自然に触れている感」を味わおうとする僕を見透かすような、「そういうことじゃないんだぞ」とたしなめられているような、出来事でした。自然は、アプリをインストールするかのように、人間の都合に合わせて安易に補完できるものじゃない。

自分の暮らしかたを見直す、いいきかっけになった、波打ち際のドキドキした話でした。

おしまい

 

いいことメガネについて

日々の暮らしのなかにある「いいこと」探しのエッセイシリーズ。
平日更新で、曜日ごとにテーマを設けてお届けします。

月曜日:うれしかった話
火曜日:たのしかった話
水曜日:いやされた話
木曜日:ドキドキした話
金曜日:ワクワクした話

「いいこと」はとつぜん降ってくるものではなく、わたしたちの身のまわりにあふれています。
色眼鏡をかけるように、「いいことメガネ」をかけて暮せば、あなたの生活も「いいこと」であふれていくかも。

 

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